【簿記3級】⑱有形固定資産 その1

こんばんは、アローです^^

 

今回は固定資産について見ていく。

そもそも資産というのは、お金を稼ぐ源泉になるもの。

まずはざっくり資産の分類から。

資産の分類

・流動資産    : 日々動くもので、増減が頻繁に起こる。

・固定資産    : 長期間持ち続けるもの。

有形固定資産  : 固定資産のうち、具体的な姿かたちがあるもの。(3級ではコレが出る)

・無形固定資産  : 特許権、ソフトウェアなど、具体的な形が無いもの

・投資その他の資産: 長期間の投資(デイトレードは流動資産)

資産の分類方法や、有形固定資産以外の資産の詳細については、2級の範囲。

本記事では、3級の試験範囲である有形固定資産について学んでいく。

有形固定資産は、企業活動のために長期的に使用されるもので、「建物」「土地」「備品」「車両運搬具」などの勘定科目がある。有形固定資産はその性質上、物理的にも金額的にも大きく、かなり長期間使用するものが多い。

少し細かいが、備品というものは業務で使用する物品全般を表すが、コピー用紙や文房具などの消耗品は備品ではない。

有形固定資産はあくまで会社が使うもので、商品ではない(売り物ではない)。

 

なお、厳密にいうと、資産には、流動資産、固定資産、繰延資産があるようだが、繰延資産は1級の範囲みたいなので省略。

 

有形固定資産

まず初めに有形固定資産を取得したときの処理を見ていく。

有形固定資産取得時の処理

取得原価で有形固定資産感情を増加させる。

取得原価 = 購入代金 + 付随費用(使用できるまでにかかった費用)

基本的には資産が増えるだけだが、取得原価で処理するということだけ要注意!

 

【例題1】次の取引を仕訳せよ

①備品3,000,000円を購入し、据え付け費用100,000円とともに現金で支払った。

②建物6,000,000円を購入し、代金は小切手で支払った。なお、購入時に発生した手数料100,000円と登記料100,000円は現金で支払った。

③土地7,000,000円を購入し、代金は後日支払いとした。なお、購入時に発生した手数料100,000円は現金で支払った。

④営業用の車両4,000,000円を購入し、代金は登録料150,000円とともに小切手で支払った。

 

 

【解答】

取得原価で仕訳することを意識していれば難なくいけるかと。

なお、③は商品以外の後日支払いなので、未払金勘定で処理する。

 

 

有形固定資産の減価償却

減価償却(げんかしょうきゃく)は、ほぼ確実にテストに出てくる!

土地を除く有形固定資産(建物、車両、備品など)は、使用しているとだんだん老朽化、劣化、陳腐化して価値が減っていく。

この価値の減少を帳簿に反映させる手続きを減価償却という。

なお、土地は価値が減らないので、減価償却の対象外。

減価償却の処理(間接法)

下記の仕訳を決算整理で行う。

直接法という処理もあるが、3級では間接法しか出てこないので省略。

間接的に資産の評価額を減らすために、有形固定資産のマイナスを意味する評価勘定として減価償却累計額勘定で処理する。

減価償却累計額は、「建物減価償却累計額」「備品減価償却累計額」のように対象となる有形固定資産の勘定科目名がつくことが多い。

 

減価償却額の計算(定額法)

1年間の減価償却額 = (取得原価 ー 残存価額)/ 耐用年数

※期中取得の場合は使用期間に応じた金額

 

取得原価:取得した時に計上した原価

残存価額:耐用年数が終了した時点で残っているであろう価値

耐用年数:あと何年使えるかという見込み

3級では一番シンプルな定額法という減価償却の計算方法が出てくる。

だいたい、耐用年数経過後に残存価額がゼロになっているパターンが多い。

文字で見てもわかりにくいので、例題を解いていく。

 

 

【例題2】次の取引を仕訳せよ

2020年4月1日 車両1,200,000円(耐用年数3年、残存価額ゼロ)を現金で購入。

2021年3月31日 本日決算日。車両について定額法での減価償却を行う。

2022年3月31日 本日決算日。車両について減価償却を行う。

 

【解答】

2020/4/1に購入した車両が1年経過して2021/3/31には資産としての車両の価値が減っている。

耐用年数3年、残存価額ゼロというのは、3年後には価値がゼロになっているという意味となり、1年間の減価償却費は、

1年間の減価償却額 = (取得原価 ー 残存価額)/ 耐用年数

=( 1,200,000円 ー 0円 ) / 3年  = 400,000円

この値を決算整理時に減価償却費(費用)として計上する。

その相手勘定科目は、車両運搬具減価償却費累計(資産のマイナス)となる。めっちゃ長い勘定科目だが、各資産毎に減価償却費が発生してくるので、ちゃんとどの資産の減価償却費なのかをわかるようにするためにこのような科目名を使用する。

毎年の決算整理時に減価償却していく。

 

 

今回は有形固定資産の減価償却の基本まで!

次回も引き続き固定資産について学んでいく。

 

それではみなさん、ご安全に!

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