こんばんは、アローです^^
はじめに少し復習。
前回は例題含めて仕訳を見てきた。
T字フォーム(勘定記入)を書いていく前に、どのように勘定記入してくかを整理する手続きのことを仕訳という。あくまでメモのイメージ。
仕訳で整理するポイント
①どの勘定科目に記入するか
②勘定口座の借方か貸方のどっちに記入するか
③いくら記入するか(金額)
↓こんな感じ
転記(勘定記入)
仕訳した後に各勘定口座への記入を行う。これを転記(勘定記入)という。
転記(勘定記入)の3つの必要事項
1.日付
2.相手の勘定科目
3.金額
転記元の仕訳において、逆側の位置に記入していた勘定科目を相手の勘定科目という。これを記入しておくことで各科目の増減の理由を把握することができる。
相手の勘定科目が複数あるときは少し楽して「諸口」と記入する。
ちょっとイメージがわかりにくいので軽い例題。
【例題1】次の取引を仕訳し、総勘定元帳に転記せよ。
①4月1日 銀行から現金1,000円を借り入れた。
②6月22日 建物500円、土地500円を購入し、代金は現金で支払った。
【解答】
まずは仕訳。
①現金(資産)の増加=借方、借入金(負債)の増加=貸方
②建物、土地(ともに資産)の増加=借方、現金(資産)の減少=貸方
仕訳した内容を元に転記していく。下記のようにT字フォーム(総勘定元帳)に日付・相手勘定科目・金額の3つを記入する。
このように、仕訳の内容を元に各勘定科目のT字フォーム(総勘定元帳)に記入していくことを転記という。
【例題2】次の取引を仕訳し、総勘定元帳に転記せよ。(前回の記事とほぼ内容)
4/1 現金1,000円を出資して株式会社を設立した。
4/2 銀行から1,000円借り入れた。
4/3 現金1,000円で車両運搬具を購入した。
4/4 受取手数料1,000円を現金で受け取った。
4/5 水道光熱費1,000円を現金で支払った。
【解答】
まずは仕訳。
仕訳した内容を元に転記していく。下記のようにT字フォーム(総勘定元帳)に日付・相手勘定科目・金額の3つを記入する。
はじめはなかなか慣れないかもしれないが、この転記のルールは何回も問題を解いて身につけていくしかない。
期首残高・期末残高がある時の勘定記入
・期首残高がある場合:期首の日付で「前期繰越」として金額記入
・期末残高がある場合:期末の日付で「次期繰越」として金額記入
期末残高については、空いている方(足りない方)に繰越を書いて、貸借合計(たいしゃく合計)を一致させるイメージ。
この次期繰越ってのはまた決算整理の時に出てくるのでここではふーんって感じでOK。
さっきの例題2の現金でいうとこんなイメージ↓
借方残高があるので貸借合計を一致させるように期末日に「次期繰越」を記載
↓
仕訳でも転記でも、借方と貸方は合計が一致する!
これを「貸借平均の原理」という。
簿記一巡のイメージ
下記のイメージが基本の流れとなる。(あくまで基本)
主要簿 ⇨ 必ず必要になってくる帳簿
・仕訳帳 :取引の発生順に仕訳を記入する帳簿(あくまでメモ)
・総勘定元帳:各勘定ごとの増減を記入する帳簿。正式なフォーマットあり
補助簿 ⇨必ず必要というわけでもない
・補助記入帳:特定の取引の明細として記入する補助簿
例 現金出納帳、当座預金出納帳、売上帳、仕入帳など
・補助元帳 :特定の勘定の明細として記入する補助簿
例 商品有高帳、売掛金元帳、固定資産台帳など
また決算整理の時の記事で詳細を書くが、試算表というのは、各勘定口座(T字フォーム)の記入内容を集計した一覧表のこと。試算表とB/S・P/Lをまとめて精算表で一覧化するやり方もある。
繰り返しになるが、言葉で表した簿記の流れは
- 取引発生
- 仕訳
- 仕訳帳に記入
- 総勘定元帳へ転記(勘定記入)
- B/S、P/Lにまとめる
仕訳と転記(合わせて会計処理という)を時系列で見ると下記のような流れとなる。
会計処理の時系列による分類
- 期首再振替(期首の再振替仕訳とその転記)
- 期中処理(期中仕訳とその転記):期中の取引の都度行う
- 決算整理(決算整理仕訳とその転記):期末に行う。一部の勘定残高を適正なものへと修正。
- 決算振替(決算振替仕訳とその転記):当期の帳簿を締め切って翌期に引き継ぐための手続き処理。
これも現時点ではふーんって感じでOK。
この時系列の中の作業では、期中処理が圧倒的に多いのが実態。なぜなら、取引が起きた度に会計処理をするため。
この一番手間がかかる仕訳について、次回から具体的にやっていく。
それではみなさん、ご安全に!