こんばんは、アローです^^
商品売買も本記事でラスト!
まず商品売買の超基本取引の復習。過去記事の例題2と同じ内容。
【例題1】次の取引を仕訳せよ。
①商品50,000円を仕入れ、代金は掛けとした。
②商品 60,000円を販売し、代金は掛けとした。
【解答】
ここでいう買掛金、売掛金というのは、代金は後でいいよっていう意味。
買掛金は後で支払わないといけない義務(債務)= 負債、
売掛金は後でお金をもらうことのできる権利(債権) = 資産、
というイメージ。
本記事ではこの売掛金の一種である「クレジット売掛金」についてまとめる。
クレジット売掛金
一般に知れ渡っていることかもしれないが、顧客がクレジット決済を行なった場合、代金は顧客から回収するのではなくクレジット会社から回収することになる。
簿記では、この場合のクレジット会社に対する債権(請求する権利)をクレジット売掛金勘定で処理する。
上記はイメージ図。商品販売元の当社は、クレジット会社から代金をもらうことになる。
上記①〜③の流れになるが、③で代金をクレジット会社に支払いができない顧客も存在する。しかし、クレジット会社は顧客からの支払いが無いとしても②の商品代金は当社に支払わないといけない。
このようにクレジット会社はリスクをとって取引しているので、当社はクレジット会社にその分の手数料を支払っていることになる。
(なお、クレジット会社は信用を販売している会社として、信販会社とも言われる。)
クレジット払いの条件で商品を販売したときは、このクレジット会社に対する手数料(支払手数料勘定)を計上していく必要がある。
クレジット売掛金の計上方法は2種類あり、試験では問題文の指示に従うことになる。
クレジット売掛金の処理方法
⑴クレジット手数料を代金回収時に計上する方法
⑵クレジット手数料を商品販売時に計上する方法
とりあえず問題になれるべく、例題を見ていく。
【例題2】次の取引を仕訳せよ。なお、クレジット会社に対するクレジット手数料は代金回収時に認識すること。
①商品10,000円をクレジット支払いの条件で販売した。クレジット会社(信販会社)に対するクレジット手数料は販売代金の1%である。
②クレジット会社から①について1%の手数料を差し引いた金額が当座預金口座に入金された。
【解答】
問題文の指示に従って特に悩むことなく仕訳できるかと。
クレジット売掛金:資産、支払手数料:費用
【例題3】次の取引を仕訳せよ。なお、クレジット会社に対するクレジット手数料は販売時に認識すること。
①商品10,000円をクレジット支払いの条件で販売した。クレジット会社(信販会社)に対するクレジット手数料は販売代金の1%である。
②クレジット会社から①について1%の手数料を差し引いた金額が当座預金口座に入金された。
【解答】
販売時に支払手数料を計上する問題。これも問題文の指示に従って解けば難なくいけるかと。
クレジット売掛金は簡単だが、結構試験に出るのでちゃんと押さえておくべし!
商品売買のまとめ
さて、これにて商品売買の勉強は終了!
最後にこれまでの復習も兼ねてポイントをまとめておく。
しつこいようだが簿記の流れ↓
仕訳の最も重要なルールは、
「借方に記入した金額の合計」と「貸方に記入した金額の合計」は必ず一致する!
もし一致しないことがあればどこか間違えている証拠。
三分法の処理
・仕入時 :仕入勘定の借方記入して処理する
・仕入返品時:仕入時の処理を取り消す(仕入時の逆の仕訳)。
・売上時 :売上勘定の貸方記入して処理する。
・売上返品時:売上時の逆の仕訳
・決算整理時:仕入勘定の残高のうち、販売していない分を繰越商品勘定に振り替える。
商品売買における基本用語
・売価 : 商品の販売金額
・原価 : 商品の仕入れに要した金額
・価格 : 1個あたりの金額。単価。(価額(かがく)は価格×数量でトータルを表す)
・売上原価 : 販売した商品の原価
・売上総利益: 「粗利」のこと。売上総利益=売上高ー売上原価
商品売買時の諸掛の処理方法↓
商品有高帳における払出単価の計算方法(単価は原価で記載)
・先入先出法:先に入ったものから先に出ていくと仮定して計算、記帳する方法
・移動平均法:単価が異なるものを仕入れる都度、在庫品の平均単価を計算し、その平均単価で払い出していく方法
当期の売上原価 = 期首棚卸高(期首在庫) + 当期仕入高 ー 期末棚卸高(期末在庫)
売上総利益(粗利) = 売上高 ー 売上原価
それではみなさん、ご安全に!