こんばんは、アローです^^
今回も商品売買について学んでいく。
これから仕訳が続くが、ここで改めて簿記の流れを復習↓
スタートに位置する仕訳について勉強している最中で、その中でも一番大事な商品売買について学んでいるところ(商品売買は会社の本業)。
諸掛
諸掛(しょがかり)というのは、”もろもろ掛かったもの”を略した言葉のことで、商品売買の時に掛かった運賃や保険料などを言う。
主に仕入時の諸掛、売上時の諸掛に分類されて、それが自己負担なのか相手負担なのかで仕訳が異なってくる。
仕入時の諸掛=引取費用
売上時の諸掛=発送費用
みたいなイメージ。
表でざっくりまとめるとこんな感じ↓
自己負担の仕入時は、商品の送料なども購入原価に入れる意味も込めて「仕入」勘定で処理する。楽天とかで物を買って送料が発生する時、普通はその商品を入手するのに掛かったTOTAL金額を家計簿に書くかと。それと同じイメージ(商品代金だけじゃなく結局これだけ掛かったっていうTOTAL金額)。
自己負担の売上時は、「発送費」という費用の勘定を用いる。
先方負担のものは、本当は相手が負担すべきものを一時的に負担してあげて後で返してもらうイメージとなるので、「立替金」という勘定科目を使う。立替金は後で返してもらう権利となるので資産の科目。
先方負担で掛取引をしている場合は、買掛金勘定の減額(仕入時)、売掛金勘定に含める(売上時)という処理方法もある。
表や言葉で見るだけじゃ理解不能やと思うので、例題を解きながら理解していくべし。
まずは手を動かすことが大事!
【例題1】次の取引を仕訳せよ。
①商品50,000円を仕入れ、代金は掛けとした。なお支払い運賃2,000円は現金で支払った。
②商品100,000円を購入し、運送時の保険料1,500円とともに現金で支払った。
【解答】
問題文で特に指示がなければ自己負担として処理する。
この例題は仕入時で自己負担なので、仕入勘定で処理。
①商品代は掛け取引なので買掛金、運賃のみ現金で支払っている。一つ一つ仕訳して貸借合計を一致させることを意識する。
②運送時の保険料も諸掛の一種。商品を仕入れるのに結局100,000+1,500=101,500円掛かっているのでTOTAL金額を仕入勘定で処理する。
【例題2】次の取引を仕訳せよ。
①商品50,000円を購入し、売主負担の運送保険料2,000円とともに現金で支払った。
②商品100,000円を仕入れ、代金は掛けとした。なお、先方負担の運賃2,000円は現金で支払った。
【解答】
仕入時の諸掛が先方負担(相手負担)のパターン。一旦立て替えて後々返してもらう権利を得るので、資産の科目である「立替金」を用いる。
簿記の試験問題は勘定科目が与えられるが、②の問題でもし選択肢に立替金がなかったら次のような解答となる。
商品の仕入れで掛かった費用は100,000円で変わらず、買掛金の減額として処理する。買掛金は、後から相手に支払うべき負債という扱いになり、本来相手負担の立て替えた分の金額を借金から帳消しするイメージ。
【例題3】次の取引を仕訳せよ。
①商品50,000円を販売し、代金は掛けとした。なお運賃2,000円は現金で支払った。
②商品50,000円を販売し、代金は現金で受け取った。なお、買主負担の2,000円は現金で支払った。
③商品50,000円を販売し、代金は掛けとした。なお、先方負担の運送保険料2,000円は現金で支払った。
【解答】
①販売時の運賃が自己負担のパターン。商品代金とは別に、費用として発送費を用いる。
②販売時の運賃が先方負担のパターン。資産として立替金を用いる。掛取引ではないので帳消しなどはしない。
③販売時の運賃が先方負担のパターン。資産として立替金を用いる。掛け取引となるので、問題文に立替金勘定が与えられていなかった場合は下記の解答となる。
私の頭の中ではこんな流れ↓
諸掛が相手負担なのに問題文に立替金勘定がない⇨掛取引の金額がややこしくなる⇨掛の部分は後にしてとりあえず問題文の流れのままいこう。
売上が発生したから貸方に売上50,000円、運送保険料は先方負担だけどとりあえず現金が減っているので貸方に現金2,000円。
あとは借方の売掛金やけど貸方合計は52,000円や!立替金勘定は使えず、貸借一致の法則で貸方の売掛金は52,000円。
結果的に、売掛金(後からお金をもらう権利)の金額を増やす処理になる。
各パターンの例題を解いたが、結局手を動かして(問題を解いて)慣れていくしかない。
まとめとして、パターンの表を記載しておくが、例題を何回も解くべし!
それではみなさん、ご安全に!