【簿記3級】㉖決算手続 その2(精算表)

こんばんは、アローです^^

前回記事(【簿記3級】㉕決算手続 その1)では、期首から決算手続き、財務諸表の作成までの一連の流れを見た。

一連の流れを記載したため、非常に長い記事になってしまったw

この決算手続きの一連のややこしい流れをパッと見でわかるようにする「精算表」と呼ばれるものがある。

 

 

精算表

精算表は、前T/B(決算整理前試算表)に対して、決算整理でどのような手続きを実施したか、その結果どのような財務諸表になったか、をパッと見で確認するためのもの

 

 

今日は、前回の例題をもとに、精算表を作ってみる。

2021年4月1日〜2022年3月31日の簿記一巡の手続き

・各勘定の前期繰越高:現金 1,000円、資本金 1,000円

・期中の取引は下記のみ

①5月10日 商品500円を現金で仕入れた。

②6月10日 ①で仕入れた商品のうち、半分を600円で売り上げ、

代金は現金で受け取った(原価250円分を600円で売った)。

③7月10日 従業員に対する給料200円を現金で支払った。

・期末商品棚卸高は250円であった。

前T/B、P/L、B/Sをどのように作るかは前回記事参照。

決算整理仕訳

この流れを一つの表にまとめるイメージ。

 

スタートはこんな感じ↓ 完成まで一気に見ていく。

↓決算整理仕訳の内容を記入↓

↓ 決算整理仕訳を踏まえ、収益・費用はP/L項目に、資産・負債・純資産はB/S項目に落とし込む ↓

↓  P/Lの貸借合計が合っていないので貸借合計を合わせに行くようにして当期純利益を計上する ↓

↓  最後に、B/Sの貸借合計が合ってないので、当期純利益分を純資産として追記してあげる ↓

これで完成!

精算表を見れば決算整理で何をしたか、その結果としてB/S・P/Lがどうなったかが一発でわかる!

精算表はよく本試験に出るので、後日もう1問くらい精算表の問題を記載しようと思うが、今日は簡易版のみとしておく。

この一連の流れは覚えておくべし!

 

 

決算手続まとめ

改めて、決算手続についてまとめておく。

1.決算予備手続

・決算整理前試算表の作成(前T/B)

・期末商品有高の確認

2.決算本手続

・決算整理(未処理事項の処理:修正や未処理仕訳)

・決算整理後試算表の作成(後T/B)

・決算振替(①損益振替、②資本振替)

・帳簿の締切(T字フォームの締切)

・繰越試算表の作成

3.決算報告手続き

・損益計算書の作成(P/L)

・貸借対照表の作成(B/S)

決算振替について
・期首および期末の繰越試算表には、収益・費用は載って来ない。なぜなら収益・費用は1年間(一定期間)における純資産の増減要因(取引)なので、繰越はしないから。
・収益・費用は繰り越さないが、収益勘定・費用勘定で残高が残っている分は損益勘定に振り替えていく。これが上図の決算振替の損益振替のこと。
・結果的に損益勘定は1年間の収益・費用の残高をまとめた勘定科目になり、これがそのまま損益計算書に。
・そして損益勘定の残高はその1年間の純資産の増減を意味し、それが当期純利益となる(資本振替)。

 

 

 

 

 

 

まとめるとなんとなくこんな感じかな?

 

 

それではみなさん、ご安全に!

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