【簿記3級】㉗純資産

こんばんは、アローです^^

 

前回:【簿記3級】㉖決算手続 その2、前々回:【簿記3級】㉕決算手続 その1と決算手続きの全体の流れを見た。

今回は、決算手続きの一連の流れで出てきた繰越利益剰余金について詳しく見ていく(前回、初めて出た科目だったが華麗にスルーした)。

 

その前に大事なので簿記の流れを改めてチェック↓

 

この簿記の一連の流れの最後の最後で、損益勘定を締め切って、損益勘定の貸借差額を繰越利益剰余金に振り替える仕訳を実施した(資本振替)。

繰越利益剰余金は、次期に繰り越される「純資産」の科目。

 

純資産

剰余金の配当に入る前に、まずは純資産とは何ぞや?ってところを見ていく。

「 純資産 = 資産 ー 負債 」で表すことができ、正味財産や資本と呼ばれることもある。

 

3級で出てくる主な純資産は、主に下記の3つのみ。

  • 資本金    :株主からの出資で形成された部分
  • 繰越利益剰余金:商売によって増やした部分
  • 利益準備金  :商売によって増やした部分のうち、配当せずに残しておく金額

 

資本金

株式会社を設立する際は、株式発行による出資額を資本金勘定(純資産)として処理する。

設立時のみならず、設立後においても、発行可能株式総数が定款(ていかん)というもので定められていて、その範囲内であれば株式を発行することができる。この際も原則として資本金勘定で処理する。

 

【例題1】次の取引を仕訳せよ。

①会社設立に際し、株式200株を@10,000円で発行し、払込金は当座預金とした。

②新株式300株を1株につき@10,000円で発行し、払込金は当座預金とした。

 

 

【解答】

 

今更めちゃめちゃ基本的なことだが、純資産の増加は貸方、減少は借方。

 

 

 

繰越利益剰余金と利益準備金

詳細は前々回記事でやったが、決算振替において、損益勘定で算出された当期純利益は繰越利益剰余金勘定(純資産)に振り替えられる。

基本的に、株式会社では、企業活動(商売)によって純資産を増やすことができた場合(繰越利益剰余金がは増えた場合)、株主に対する配当を実施することができる。

利益によって形成された部分からの配当を行う場合、繰越利益剰余金を取り崩す処理を実施する。配当は儲かった部分から行うのが基本的な考え方。

そして、その際に、会社法の規定による一定の額を利益準備金(純資産)として積み立てることがある。利益によって形成された純資産やけど、今後のために配当せずに残しておくイメージ。

 

 

【例題2】次の取引を仕訳せよ。

①繰越利益剰余金を用いて、株主配当金を100,000円とすることにした(まだ支払っていない)。

②①の配当金について、小切手を振り出して支払った。

 

 

【解答】

①繰越利益剰余金(純資産)を減少させて、未払配当金(負債)を計上する。まだ払ってないので、後日支払わないといけない義務としての負債となる。

②これは単純かと。

 

 

 

【例題3】次の取引を仕訳せよ。

①繰越利益剰余金を用いて、株主配当金を500,000円とすることにした。なお、その際に利益準備金を100,000円積み立てた。

②①の配当金について、小切手を振り出して支払った。

 

 

【解答】

①未払配当金(負債)と利益準備金(純資産)、ともに繰越利益剰余金を取り崩して計上する。貸借合計を意識していれば難なく解けるはず。

 

 

利益準備金をどれだけの割合にしておくかは2級で学習する部分(資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまでは、配当額の10分の1を利益準備金として積み立てなくてはならない。これは会社法によって強制された金額。)。大体の場合、配当の10分の1と頭の片隅においておくといいかも。

 

3級の記事も終盤に差し掛かっているが、2級のことを記事にしようかは考え中。2級は合格点ギリギリだったので私には記事にまとめるレベルの技量は無い、、、w

 

 

今回は久しぶりに仕訳の問題でした。例題作るのも解答作るのもめっちゃ楽やw

 

 

次回から、決算整理でやることを深掘りしていく。

 

 

それではみなさん、ご安全に!

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