【簿記3級】⑤現金過不足

こんばんは、アローです^^

 

まずは少し復習

簿記一巡のイメージは下図。このイメージはかなり大事なので何回も書いておく。本記事の内容はこの図の仕訳帳に記入する部分をやっている。

現金勘定で処理するもの

 ・通貨

 ・他人振出小切手

 ・郵便為替証書

 

 

前回現金の仕訳をやったが、今回は、めっちゃ試験に出る現金過不足について。

 

現金過不足

帳簿上の残高と実際に数えた金額(実際残高)にズレが生じることを現金過不足という。帳簿に対して過剰なのか不足なのか。

帳簿は人間が手作業でやっていくのでミスが発生する可能性あり、もし帳簿残高と実際残高にズレが生じていると、実際残高の方が正しい。

現金過不足を処理するタイミングについては、大きく下記の3つ。

 

現金過不足関連の仕訳をするタイミング

 1.現金過不足の発生時

 2.現金過不足の原因判明時

 3.原因不明のまま決算を迎えた時

 

一つずつ見ていく。

 

1.現金過不足の発生時

帳簿残高が実際残高に対して多すぎたり不足していたりした場合、帳簿残高を実際残高に合わせに行かなくてはならない。

このズレが発覚したタイミングで、現金勘定の残高(帳簿残高)を実際残高に合わせる処理(仕訳)をおこなう。

現金の相手の勘定科目は一時的に「現金過不足」という勘定を使う。

 

【例題1】次の取引を仕訳せよ。

2月1日 現金の実際残高は100,000円だが、帳簿残高は120,000円であった。

 

【解答】

実際残高が帳簿残高より不足しているパターン。帳簿残高120,000円を実際残高100,000円に合わせにいく仕訳を実施。

この時点ではなぜかわからんけど現金が減っている。とりあえず現金を減らして、その相手勘定は「現金過不足」とする。

 

 

 

2.現金過不足の原因判明時

原因不明の状態で一時的に現金過不足勘定で処理していたものの原因がわかったら、現金過不足勘定の残高を取り崩し、原因となっていた本来の勘定での仕訳を行う。

例題1の続きで。

【例題2】次の取引を仕訳せよ。

2月1日 現金の実際残高は100,000円だが、帳簿残高は120,000円であった。

2月10日 2月1日の不一致について、15,000円は水道光熱費の記入漏れであることが判明した。

 

【解答】

2月1日にとりあえず原因不明で仕訳していた現金過不足を取り崩し、従来記入すべきてあった水道光熱費(費用)を計上する。

 

なお、この時点での現金過不足のT字フォームは、

2月10日の時点では現金過不足勘定は借方残高5,000円の状態。原因不明で5,000円減っている状態が続いている。

 

 

3.原因不明のまま決算を迎えた時

現金過不足について、頑張って調べたけどどうしてもわからないまま決算を迎えた時は、現金過不足の残高を「雑損」or「雑益」勘定に振り替える必要がある。

正直に現金過不足と書いてしまうと、現金管理が全くできていない会社であると思われる可能性があるため、雑損や雑益と書くことでちょっと誤魔化すイメージ。

なぜかわからんけど現金が増減していたので、その分は費用(雑損)もしくは収益(雑益)があったものとして処理する。

例題2の続きで見てみる。

【例題3】次の取引を仕訳せよ。

2月1日 現金の実際残高は100,000円だが、帳簿残高は120,000円であった。

2月10日 2月1日の不一致について、15,000円は水道光熱費の記入漏れであることが判明した。

3月31日 決算日を迎えたが、不一致のうちの残高は原因不明のままであったので、雑損または雑益として処理する。

 

【解答】

原因不明で減っていたけど、結局損してるってこと。決算整理時に、一時的に計上していた現金過不足(ズレ)をゼロに持っていく。

 

T字フォームで考えるとわかりやすい。結局、決算時は現金過不足の貸借合計(左右の合計)を一致させないといけないので、一致させるために相手勘定を雑損で現金過不足の貸借合計を合わせにいく。

 

 

 

 

ここまでが現金過不足の仕訳の一連の流れ。

 

 

もう一発例題。

【例題4】次の取引を仕訳し、現金過不足勘定のT字フォームを書きなさい。

3月10日 現金の実際有高を調べたところ、帳簿残高よりも50,000円多いことが判明した。

3月20日 3月10日の不一致のうち、35,000円は受取家賃の記入漏れであった。

3月31日 決算日を迎えたが、不一致のうちの残高は原因不明のままであったので、雑損または雑益として処理する。

 

【解答】

実際有高が帳簿より多かったパターン。帳簿上の現金を増やしてあげて、実際に合わせにいく処理をする。

決算日になってもよくわからんけど、結果的に増えてるなら何かしらの収益があったんでしょ、というイメージ。

 

 

繰り返しになるが最後に「現金過不足」のまとめ

現金過不足関連の仕訳をするタイミング

 1.現金過不足の発生時

 2.現金過不足の原因判明時

 3.原因不明のまま決算を迎えた時

 

毎回のように試験に出るのでちゃんと押さえておきたいポイント。

ただ、簿記3級ではそこまで変な問題は出ないはずなので、本記事の例題レベルができれば十分と思われる。

同じ問題でもいいから何度も解くようにすべし!

 

 

それではみなさん、ご安全に!

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